藪山独自ルートfloat cloudのブログ

アクセスカウンタ

zoom RSS 毛勝山 2414M 2等 黒部(毛勝山) 山系・立山>剣岳 2011.4.30.

<<   作成日時 : 2013/06/13 22:53   >>

ナイス ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 2

画像
雷が去った毛勝山山頂の佇まい。向こうに覗く山は、釜谷山(右)、猫又山。


画像
画像
4.29.起点(片貝山の守キャンプ場/片貝第二発電所奥約300m地点)・1348>1414・鳶安橋344P>1431・堂谷橋>1458・片貝第四発電所・1518>1613・東又発電所/片貝山荘(泊)

4.30.起点(東又発電所/片貝山荘)・458>506・東又谷、阿部木谷出合713P>522・801P付近・533>541・宗次郎谷出合>602・取水口/925m地点>627・最奥堰堤/1030m地点>710・大明神沢出合・723>803・1500m地点>820・1600m地点>903・1770m地点>919・1850m地点・925>1017・2055m地点・1027>1143・南峰東の鞍部/2365m地点・1146>1211・毛勝山2414.4M・1222>1234・南峰東の鞍部>1358・1530mの二又付近・1411>1431・大明神沢出合>1448・最奥堰堤>1510・865m地点(重機除雪中)>1539・片貝山荘(泊)

5.1.起点(東又発電所/片貝山荘)・823>905・片貝第四発電所・914>1006・片貝山の守キャンプ場


 毛勝山は、剣岳北方稜線にあって、猫又山、釜谷山とともに毛勝三山と呼ばれ、越中はもとより、全国の山登りを嗜む者にとって、憧れの山である。登山道が、最近有志によって片貝川、阿部木谷出合からその北西尾根に拓かれたが、残雪の毛勝の方が良いだろうと、ゲートが開く前に、毛勝山のトラディショナルルート、毛勝谷で往復した。
 起点は、片貝第二発電所の奥約650Mの所の「片貝山の守キャンプ場」。ここにあるゲートから除雪された車道を延々と歩いて、片貝山荘で前夜泊。薄明の中を歩き始めると、空気がヌメーッと肌に纏わり着くような、生暖かい日であった。ここから比高1700Mを登る。阿部木谷に入ると、801p辺りで行く手に大雪原が広がったが、そこが重機二台が停まる除雪最前線であった。宗次郎谷が出合うと、谷が東向きとなり、ほとんど雪に埋もれた取水口脇を通ると、やがて最奥堰堤の奥で、谷がまた南向きとなった。その入り口右岸の小岩壁には、それとわかる板菱。以降両岸に大岩壁が屹立して谷が急に狭まると、行く手に毛勝南峰からの尾根が、谷いっぱいに落ちていた。やがて谷が大きく二分。大明神沢出合であった。左右いずれの谷にも少し上方に、大デブリの末端が見えていたが、明るく開放的な所であった。前日4人組が入山したということであったが、ここにその彼らが休憩を取った跡。
 大きく開けた毛勝谷に入ると、間もなく大デブリ末端となったが、これはまだ新しくて、大雪塊がゴロゴロとしていた。北側のものが古く、既に半ば雪に埋もれようとしていて、この上にルートを採るとはかどった。途中、新しいデブリに阻まれて、二又の上方で谷の西側に出ると、どうやらこちら側がフォールラインのようで、湿雪に脛まで沈み、前進は困難を極めた。しかも雪崩の恐れさえあった。脱出すべくもがき、漸くデブリの東側に出ると、嬉しいことに、古いデブリが出ていた。だがここからはアイゼンが雪の下駄を履き、遅々として進まず。そのうちあろうことか、霧雨が降り出し、これがやがて霰となって叩きつけるようになった。それもやがて止むと、キョロキョロと辺りを見回しながら白い雷鳥。これはおまけだねと、笑い合って行くが、あまりの急勾配で休む所もなく、2050M辺りで漸く小さなクレバスを見つけて休憩とした。随分と前からすぐそこに見えていた鞍部が、一向に近づかなかった。来し方には、全姿を現した僧が岳。その左奥に富山湾。
 歩き始めると、途切れがちではあったが、前日の4人組のものと思しきトレール。これを拾って辿ると沈まなかったが、また叩き付けるような霰で、それも青息吐息。そのうち小さな表層雪崩が発生するようになると、その中のひとつが、ぼくたちの脛に当たってゆっくりと音もなく通過したが、同様の事が、その後何回か起こって、極度に緊張した。やがて鞍部が近づくと、上空が不気味な黒雲に覆われていたのに、鞍部の向こう側は、オレンジ色に明るかった。霰も止んでその南峰東の鞍部に出ると、おお、素晴しい、不気味に蠢く黒雲を纏って剣岳が、異様な形相でぼくたちの前に現れた。叩き付けるような突風に身を屈めつつ山頂に向かうと、コブを越した所で、突然雷に襲われた。これを身を伏せて遣り過ごし、小さな起伏を越してゆるりと登ると、そこが広々と雪原となった毛勝山の山頂であった。見れば剣にぼくたちを襲った雷雲が、、、。
 こんな危険地帯で昼食など摂ってはおれないので、とっとと下山を開始し、鞍部からの下降となると、毛勝谷の下方でまた雷雲が発生した。すると次の瞬間、稲妻がぼくたちの脇を矢のように走った。ぼくたちは震え上がったが、このとんでもない急斜面ではどうしようもなかった。さいわいにも雷雲は、まもなく霧散したが、右又に雪崩が発生して、音もなく滑り落ちて行くのを目撃して、また震え上がった。二又まで降りると、以降、新しい大デブリが谷いっぱいに広がっていた。ぼくはもう歩けなくなったが、さいわいにもそこが、雪庇が落ちた安全地帯であったので、遅い昼食とした。すると、途中から霧が立ち込めてなにも見えなくなった。雪崩の恐怖に怯えながら、立ち込めた霧の中を行くと、やがてこれも霧散して、目の前に大明神沢出合が近づいた。こうしてぼくたちは、九死に一生を得て、片貝山荘に帰還した。
画像
薄明の中、一夜の夢を結んだ片貝山荘を振り向きつつ、治山運搬道を行く。
画像
大明神沢出合から大デブリ脇を登る。
画像
遠かった南峰との鞍部が、漸く近づいたと思ったら、まだまだ遠く、毛勝谷の急登が果てしなく続いた。
画像
雷が遠ざかると、一気に山頂へ。
画像
ぼくたちを襲った雷雲が、剣に架かる。
画像
烈風叩き付ける中、下山を開始。行く手の山は、釜谷山(右)、猫又山。
画像
毛勝谷で再度雷に襲われるとも知らず、南峰との鞍部へ向けて、コブを行く。行く手はその毛勝南峰。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 5
ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
改めて毛勝山の記事を読み直しました。4月30日頃だと雪が多くて雪崩が頻繁に起きていたのですね。怖い怖い。毛勝谷の急斜面についての感想がなかったのですが怖さは感じなかったのですか。
ログインしてみました。上手く入るかな。
Hidesh
2014/05/28 15:25
Hideshさん、コメントをありがとうございました。
GWの毛勝谷は、とっても危険なようです。条件も最悪でした。凄い急勾配でしたが、不思議と怖さは感じませんでした。帰路は、下りが大苦手な女房が、「とにかく一歩、一歩下れば、下に着くから・・・」と、懸命に下ったそうです。それに対して今年のGWに行った海谷山塊の昼闇山の最終局面は、とても登られる気がしない急斜面でした。もう少し雪が着いていれば、多分、登られたと思いますが…。
floatcloud
2014/05/28 17:48

コメントする help

ニックネーム
本 文
毛勝山 2414M 2等 黒部(毛勝山) 山系・立山>剣岳 2011.4.30. 藪山独自ルートfloat cloudのブログ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる